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走塁は子供の遊び

走塁におけるおもしろい現象のふたつまでを記した。

2022-12-15 ホームランには伏線がある

2022-12-20 走塁は27メートル先へ進めるか0メートルかの判断

2022-12-21 好走塁はスピードで決まらない

2022-12-22 必死に走るランナーと見ているだけのランナー

2022-12-26 ボールから遠いところにいるランナーを先に殺す

 

みっつ目はやはり27メートルほどの塁間を行けるかどうかで判断するという事だ。

俊足選手が26メートルは行けて鈍足選手が10メートル行けるという差があっても、

判断としてはどっちも0を選択することになる。

逆に27メートル行けるならどんなにギリギリでも行けば、27メートル稼げ、それは4つある塁のうち

ひとつ先へ進むことになる。

 

野球はひとつ先の塁を奪うか、留めるか、殺すか、の攻防であり、それが勝負に大きく影響を与える。

ひとつの塁の攻防の中で甘く行った投球に対してホームランという一気によっつ進む飛び道具が出現する。

塁を奪う攻防で切磋琢磨するため、ギリギリ行けるタイミングを一瞬躊躇すると、

それは0となり、最初からあきらめていることと変わらない。

走塁は27か0の判断だ。

自身の走力と相手の守備の力量を一瞬で判断して27メートルの差を埋めるか、とどまるか。

 

これはちょうど子供の頃によくやった遊びの要素が入っている。

大人が何億と稼げるエンターテインメントで、多くの大人がその勝負に歓喜と涙を繰り返し、

その中で生まれたスターに人生を賭ける大人まで出てくる崇高な取組みかとおもいきや

子供の遊びを取り混ぜている。

 

塁間を行くか行かないか、相手の動きをみながら決めるのはさながら缶蹴りや六虫だ。

外野に転々としている打球を追っている間に塁を奪おうとしている様は、鬼が探しに行っている間に缶を蹴る缶蹴。

相手がボールを回している間に安全地帯へ移動しようとする様は六虫。

 

六虫はまさに走塁そのもの。

ただ六虫はボールを避ければ安全地帯へたどり着くのでわざと、おとりのように安全地帯から離れることがあるが、

走塁ではフラッと出たら挟殺プレーでほぼ殺される。

それでも偽走やダブルスチールといったおとりを含む走塁技術があるのでやはり似ている。

 

そして挟殺プレーになると、鬼ごっこが始まる。

逃げるランナーを捕まえようと野手が追っかける。

ランナーは行ったり来たり。

野手はボールを行ったり来たり。

 

缶蹴り、六虫、鬼ごっこに億が飛び交う野球という勝負の世界。

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