腕は肩から下へ伸びている。それを直立の状態で腕を高く上げるのは不合理だ。最も力を伝えるには不自然な動作となってしまうわけだ。だから、体を倒すことで肩から伸びる腕が自然な形で直線になるように投げればいい。またゴロを両手で捕れ、という指導については、グラブが粗悪だったころの話で昔は両手で捕らなければキャッチがままならなかったからそうしなければならなかった、と言う。品質の良くなった現代のグラブでは充分片手で捕れる。
競技場の広さに決まりがないとは言え、競技はホームラン競争をしているわけではない。野球の勝負をしているわけなので、その試合においては同じ条件で勝負をしている。球場の大きさは勝負でみれば平等だが、ホームランダービーを勝負とすると不平等となる。本拠地の球場が狭ければ、ホームラン王には近づくことになる。そして通算ホームランを比べる場合でもまったく比較にならないものとなる。しかも通算ホームランだと、ピッチャーのレベルも雲泥なので比較にならない。
スポーツの方は、若い頃に鍛錬しないと立身は不可能だが、学力の方は年齢を重ねても成果が出る。ただ、超一流の学力を発揮するにはやはり、若い頃の発想や体力も必要になってはくるだろう。つまり、どちらにも最初から花咲かせようとしても一人の人間には限界がある。文武両道という響きがよく、とてもかっこいいことばを否定しにくいのでよきものとして捉えられがちだ。
2022-1-13 エリートと雑草のルーキー新人王の快挙 松坂と上原
ルーキーの2人が最多勝という、史上初の出来事を考えてみると大変な事だ。ルーキーが両リーグともナンバーワンピッチャーということだから、伝説の年と言える。ルーキーで20勝の上原と高卒で最多勝の松坂。球史に残る大偉業と大投手だ。
ただ、実力を伸ばしたい選手がそうするのは当然だ。全ての面で実力を伸ばす環境があるならそこへ自分を投資する。この日本のシステムがそうさせている。システムとは教育機関である学校にそういう任を担わせたということ。そして学校ごとで勝負をさせているということ。学校はスポーツを強くすることが経営にプラスになることを知り、このシステムを歓迎する。
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