未発達の少年や体の小さい人、技術に甘いレベルの野球ではプロの野球を参考にはしても同じことをしてもうまくいかないことが多くあるのだ。そこを見極めないといけない。プロの技術は、参考にすべきであってもベストとは限らなく、すべてではないということ。プロが提唱することを鵜呑みに、正論だと信じ込んでいてもうまくいかない。つまりプロの誰もが言っていることであっても万人に共通する最高の技術ではないこということ。
2022-5-10 ランナーがこれ以上要らない場面 ランナーを出すことが邪魔という稀のケース
さて、ここで表の攻撃が0点で終わった場合、裏の攻撃のチームは2人のランナーがいらないという現象が起きる。タイブレークでなく普段のイニングならランナーが多い方がいい。だが、サヨナラの場面では、必要ないランナーが出てくるのだ。というより、邪魔とさえいえるランナーだ。
フォースプレーだと塁が埋まっているということであり、ファーストはベースにつかない。ランナーが1,2塁の時は、ファーストはベースについて牽制に備えたり、ランナーを引きつけたりする必要がなくなってくるのだ。それは2塁にランナーがいることで、1塁ランナーは自由な走塁ができなくなるから。ファーストは、ベースを空けても平気なわけだ。つまり、同点で迎えたサヨナラの場面では2人ランナーはいらなくなる。ランナーが多いほど、実は攻撃側にとって攻めにくくなり、ランナーがいるのに守備側にとってありがたくなるという現象が起きる。
2022-5-12 ランナーいらないんすけど。アウトカウントもったいないんすよ。
だから表の攻撃が0点で終わった場合、裏の攻撃のチームは2人のランナーがいらないということだ。1,2塁でのバントは難しいから、表を0点で凌いだ裏のチームは1塁ランナーがいらないということになる。1点獲ればいいのだから。ワンアウトで3塁にランナーを置きたい裏の攻撃のチームは「すみません、1塁ランナーいらないんで、ランナー2塁からはじめてもいいですか?」と言いたくなる。「アウトカウントもったいないんすよ」と。
タイブレークの2人のランナーは守備側には守りやすいルールということになる。表が1,2塁ではじまっているのだから裏も1,2塁で当たり前ではある。通常ランナーが多いことは攻撃側のプラスだ。しかし、タイブレークの表を0点にした場合、裏に限っては2人のランナーは守備側にプラスだ。接戦の終盤に塁を埋めるとか、満塁策とかと同じ効果なわけだ。