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スピードガンは粗大ごみと言いながら 無邪気な理論Ⅵ

桑田の発言の疑問がある点もうひとつ。

2021-2-17 無邪気に受け入れる野球理論

2021-2-18 なるべく片手で捕れ、横で捕れ 無邪気に受け入れる野球理論Ⅱ

2021-2-19 距離をとってワンハンドキャッチ 無邪気な理論Ⅲ

2021-2-22 ハンドリングが楽なのは横 真正面の甘い罠 無邪気な理論Ⅳ

2021-2-23 投球ラインに早めに入れてレベルでひらう 無邪気な理論Ⅴ

 

ある番組ではスピードガンは粗大ごみでいい、と言っていた。

つまり、ピッチャーにとって速いボールは武器ではあるが、それを追い求めて

他の大事なことがおろそかになるのはだめ、という戒めだ。

どんなに速いボールを投げようが、コントロールできなければ武器にならない。

ストライクを投げようとしてボール球になっているようでは、どんなに速くとも打者は見逃せばいいので

ピッチャーは勝ちを手にできない。

 

意図して投げるボール球は意味がある。

それは誘い球や見せ球として、コントロールされている。

コントロールされているということはストライクもとれると意味することになる。

佐々木のフォークは古田に言わせると人間の動体視力では捉えるのは無理なのではないか、

ということだった。

それだけ落差のあるボールだったということだ。

しかし、江川は、どんなにすごい球と言ってもボールなんだよね、と言っていた。

つまり、動体視力で捉えられなくとも見逃せばボールなので打者としては問題ないわけだ。

江川のストレートはホップしていたとされる。

ど真ん中に投げようとバットに当たらない。

落合は真っ直ぐとわかっていて空振りするのは江川だけ、と言っていた。

だから江川の球は打者が振ろうが振るまいがストライクであるが、佐々木のフォークは

振ってくれなければただのボール球となる。

 

どんなに速い球を持っていても、意図して投げられなければピッチャーとしては失格だ。

だから桑田は、スピードガンは粗大ごみと言っていたはずだ。

スピードを追い求めれば、それを測るのはスピードガンに頼ることになる。

ピッチャーとして精進する方向を間違えるということなのだろう。

 

しかもスピードガンは機械であるので、誤計測もあり得る。

大谷が最高速度を出したとされるときの投球は低めへの棒球に見えた。

それを最高速度の球と言われても、インパクトは薄い。

たまに、170㌔とか200㌔とかの表示が出た球は証拠もないのに誤計測とされる。

ならば、大谷の球速だって誤計測かもしれない。

大谷が出したのだから最高速となり、他の名もさほど売れていなく、普段豪速球を投げないピッチャーの

170㌔は誤計測として一顧だにしない。

 

だから、スピードガンなど粗大ごみ。

ここまではそういうことなのだと、桑田の言も納得がいく。

ところが、桑田は解説者として語っている時は、スピードガンの計測をもって、速い球と表現して、

結局その計測に頼った解説をしていた。

速い球を生かした投球とか、そのピッチャーの特徴とか、配球とかを説明する時に

どうしても速さを視聴者に分からせる方法としてスピードガンしかなく、スピードガンが分かりやすく

スピードガンの表示が浸透しているので、それを無意識にでも使ってしまっていたわけだ。

粗大ごみと言うのならスピードガンを無視した解説をすべきだった。

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