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ピッチャーの起用は細分化されていく クオリティスタートは希薄に 無邪気な理論Ⅶ

今回で7回を数える桑田の論を軸にして展開してきたシリーズが最後となる。

2021-2-17 無邪気に受け入れる野球理論

2021-2-18 なるべく片手で捕れ、横で捕れ 無邪気に受け入れる野球理論Ⅱ

2021-2-19 距離をとってワンハンドキャッチ 無邪気な理論Ⅲ

2021-2-22 ハンドリングが楽なのは横 真正面の甘い罠 無邪気な理論Ⅳ

2021-2-23 投球ラインに早めに入れてレベルでひらう 無邪気な理論Ⅴ

2021-2-24 スピードガンは粗大ごみと言いながら 無邪気な理論Ⅵ

 

このキャンプで桑田は先発135球を提唱しているようだ。

ダルビッシュは6日空ければ、炎症は取れ、次の登板はフレッシュな状態になると言っている。

MLBの100球中4日ではなく、球数はいくらでもよく、その登板間隔が問題だということだ。

 

しかし、これからのピッチャーはもっと細分化されると思われる。

先発がクオリティスタートによりゲームをつくり終盤のセットアッパーやクローザーにつなげる、

という野球ではなく、どうやって27個のアウトを積み重ねるか、という野球になるだろう。

 

現にブルペンデーやオープナーという戦略が明らかになり、これからはこれらがもっと進化していくはずだ。

先発がゲームをつくるために135球を投げようと思えばどこかで集中力の問題から隙が出来る場面があり、

そこでランナーを溜めてしまうとか、一発を浴びるということになる。

だから相手打者を見ながら最適のピッチャーを配分するという戦略になっていく。

 

100球を投げてきた1流先発右ピッチャーが相手の怪力左打者に対するより、1.5流の左ピッチャーが

そのホームランバッターに対した方が打ち取る確率はきっと高い。

また先頭打者をとれば、ビッグイニングにはなりにくいので、とにかく先頭打者を封じるために

その回の立ち上がりを慎重かつ重要視し、相手打者を抑えるに相応しいピッチャーを充てていく。

 

右には右を充て、左には左を充てて分断して、失点しない。

ランナーを出しても許容範囲の失点で済ます。

相手関係を見ながら、こちらはいくら得点できるかを想定し、投手をあてがっていく。

先発135球と言って先発投手の力量に勝負の行方を託すのは、単に、首脳陣の怠惰、

頭を使っていない野球というように映る。

 

さて、桑田の指導でどれだけのピッチャーが育つか。

どれだけの戦略が生み出せるか。

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